祖母がボケて起こった珍事
祖母(88歳)が認知症になった
結果的に色々な珍事が起きた。あんなに意識がはっきりとしていた人間がこうも変わるのかと思った。 ここ数年のことで、犬が生きてた時はまだ色々記憶もはっきりしていた。犬の世話を使命に生きていた。 犬がなくなった後はみるみる内にこうなった。老いとはつらいものだ。
それはそれとして珍事が起きる。 色々あるけどこんな感じ。
ものを置く
祖母のクローゼットのコートからおたま(料理の道具)が出てくる
なぜおたまなんだよ.胸ポケットからめちゃくちゃ取っ手がはみ出しててビビったわ
ベットの隙間からシュークリームが出てくる
分からない.なぜなんだ.
祖父の仏壇にパンツを置く
なんでそうなるんだ.流石に祖父ちゃんも困惑するだろ.
家じゅうの電池を集めて自分の部屋のタンスに入れる
なぜわざわざテレビのリモコンの電池まで抜くんだ.しかもくそ暑い夏でエアコンの電池まで抜かれてて最初気づかず阿鼻叫喚だった
昨日まで肌身離さず持ち歩いていた携帯(GPSのために持たせてた)をゴミ箱に捨ててしまう
しかしこの行動すら記憶にないので、拾って元の充電器に戻すと次の日にはちゃんと携帯をデイケアにもっていく.
毎週届く食品の配送の段ボールを勝手に開け、豆腐を冷凍庫に入れるなど数多の食材を犠牲にする
豆腐を冷凍したら高野豆腐みたいになっちまうだろが
あいまいな記憶
祖母の息子(僕から見ると伯父)に向かって、あんたの弟はどこ行ったの?と聞く.(うちの伯父には弟はいない)
伯父は面倒になって「ああ,あいつは旅行に行ってるよ」と答えた. 2回目に聞かれたときは「ああ,あいつは亡くなったよ」と答えた. 3回目に聞かれたときは「ああ,あいつは出かけてるよ」と答えたら,「さっき旅行に行ったって言ってなかった?」と答えた.なぜ2個前の回答は覚えてるんだ.
祖母の姉(98歳)に電話して「(自分の)お母さんはどこ?」と聞く.姉の方は「もうとっくに亡くたったやん」と答える
姉の方は鹿児島でぴんぴんしており、今は老人会の代表をしている.毎朝近隣の老人の家を周り、生存確認をしている.ちなみに周りの家は60代,70代などで逆老老介護状態だ.意味わからん.
デイケアの職員さんに毎朝連れられて日中は施設に行くが、そのことをバイトだと思ってる
最早「もういいよそれで」という感じ.毎朝同じ職員さんに「あんた新人?」と言うのは流石に笑えてくる.
デイケアのバイトのお金はどこに振り込まれるの?と聞く
「違う、お前が払うんだ」という気持ちは抑えて、「口座に入ってるじゃない」と答えてる
祖母の部屋(1階)から母の部屋(2階)を一晩で10往復し、毎回「ねえ.明日はご飯何合炊けばいい?」と同じ質問をする
これを聞いて伯父も私も一言目が「健脚だなあ」だった
自分で「鹿児島の実家(祖母の姉が住んでる)に帰る!」と言って母や伯父に新幹線を取らせるが、当日になると「そんなことは言っていない.あんたらは私を捨てるつもりか」という.
かれこれこれが10回以上あった.もともとわがままな性格でドタキャン自体はよくしていたが,そもそも言ってないなどとは言わなかった.
猫(名前はひまわり)の名前が思い出せなくなり、毎回「おい猫!」と呼ぶ
あまりに抽象的な.
1日1個飲む血圧の薬3日分がが気づいたら1日飲み切った
壊れたfor文みたいな挙動をする.終了条件の判定がおかしくて何度も何度も同じ処理を最初から繰り返す.
カレンダーの用事を延々と聞く
うちはリビングに30inchくらいのホワイトボードがあって,共有事項をそこに日付と一緒に書く.(e.g 7/13 弁当持っていく).これの予定を延々と聞く.さっき答えたことを何度も何度も。気持ちとしては文章が2段あると1段目を読んで2段目を読み終わるときには1段目を忘れる.なのでひたすら同じ文章を繰り返し読む.
今のところ徘徊しないのが救いではある.しかし万が一に備え、携帯も持ってくれそうにないため、靴にAirTagを仕込んでひとまずの対策をしている。 老いとは厳しいものだなあ.